10 Predictions for 2022: From Masked to the Metaverse ~2022年の10の予測: マスクからメタバースへ

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本日の記事はNicole Quinnさんによる、「10 Predictions for 2022: From Masked to the Metaverse」の翻訳記事となります。

2021年は社会的にはコロナウイルスからの回復への兆しが見えたり、テクノロジー業界に絞ればクリプトやWeb3関連などの分野で大きな変化や成長が見られた年でした。
これらの変化を含めて、2021年の振り返りと2022年の予測を行った記事になります。

筆者のNicoleさんは、スタンフォード大学卒でLightspeed社への投資家であり、元々はモルガン・スタンレーの消費者アナリストをされていた方です。
興味のある方は彼女のツイッターもフォローしてみてください。

今回のオリジナル記事はこちらから⏬
https://medium.com/lightspeed-venture-partners/2022-predictions-from-masked-to-the-metaverse-11a20395fd09


昨年は暗号資産に代表されるように、変化のスピードだけが一定でした。
著者のNicoleさんはコンシューマー、エンタープライズ、ヘルス分野で150人以上の新しい創業者と提携し、8人の新しいパートナーを迎え、AffirmやHonestを含む多くのIPOを見ました。
どの瞬間も実行モードのような感じでした。このモードの問題点は、木を見て森を見ず(イギリスの良いことわざです!)になってしまうことです。私は、役員会、オフサイト、年末年始の休暇は、比喩的に森の中を散歩して、世界がどこに向かっているのかを考える絶好の機会だと信じています。ですから、私は毎年、来年の予測について紙に書き留める時間をとっています。

ここで、2021年の予測を振り返ってみましょう。

ここで、2021年の予測を振り返ってみましょう。

  • メンタルヘルスのアプリが増加 → ✅ (Calm, Real, BetterUp*だったり、その他)
  • ソーシャルショッピングが米国のポップカルチャーの一部になる→❓(Popshop, Whatnot)
  • ネットワーキングは(ほとんど)バーチャルになる → ✅(Zoom、Lunchclub*)。
  • 消費者が新しいクリエイターになる → ✅ (Web3の世界ではますますそうなる)
  • 仕事のペースは増すばかり → ✅ 🙈(残念ながら、これが真実です。)
  • B2BとB2Cの境界線が曖昧になる→✅(Cameo, Calm, Zoom)
  • 私たちの耳は目と同じくらい重要になる→❓(ここは少し変化あり)
  • あらゆる面でテクノロジーの多様化が進む→❓(まだやることがたくさんあります)
  • ハイブリッドな職場環境が当たり前になる → ✅(私たちはそんな世界を現在生きているでしょう。)
  • 未来はもっと幸せになる → ❌🙈(おそらく最も重要なものだと思うが、これをチェックするのは難しい。2022年頑張れ!)

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では、ここからが2022年の10大予測です。

  1. NFTは主流となり、はるかに多様な消費者を惹きつける
  2. VRとARがその隔たりを超え、ゲームがメタバースへの入り口となる。
  3. Web3の世界ではクイックコマースとeコマースがブームになる
  4. メタインフルエンサーが新たな成長チャネルになる
  5. コンテンツクリエイターにようやく対価が支払われる
  6. メンタルヘルスにおいて、次に注目されるのは子供たち
  7. 早期医療診断のコンシューマー化
  8. オキシトシンとアドレナリンのエコノミーがブームになる
  9. Z世代に向けたソーシャルメディアの垂直化
  10. 誰もが起業家になる

1.NFTは主流となり、はるかに多様な消費者を惹きつける

2022年において消費者投資家であることは、暗号資産およびメタバース投資家であることと同義であると言えるかもしれません。Lightspeedでは、2014年にBlockchain.comなどとともにクリプトへの投資を開始しました。過去数年間はクリプトのインフラに投資してきましたが、次のレイヤーを構築するのにこれほど良いタイミングはありません。

NFTの取引高は2021年に130億ドルに達し、前年比43,000%増(!)でした。この上昇にもかかわらず、これらに投資していたのは依然として大部分がクリプトコミュニティであり、その~80%は男性です。2022年は、Autographのような企業がNFTを大衆に開放し、あらゆる面でより多様性を歓迎することで、これが変化する年になるでしょう。

また、NFTのユースケースも、投機的なものから実用的なものへと変化していくでしょう。パートナーのMercedes Bent氏はこう考えています。

次世代のNFTは、機能的な価値を提供するユーティリティなNFTやゲームNFTといったトークンや収益のような価値を持つNFTが主流になると考えられます。
これには、プレイするとトークンを獲得できるオンラインゲームのキャラクターNFT(アバター)から、毎日の広告収入を生み出すデジタルビルボードのNFTまでが含まれる可能性があります。

2.VRとARがその隔たりを超え、ゲームがメタバースへの入り口となる。

Epic*の CEO である Tim Sweeney は、メタバースは「数兆ドル規模の機会」になりうると考えており、私たちの Epic への投資テーゼは、賞金の大きさを考えると多くの勝者が出てくると思いますが、彼らがメタバースのリーダーになるための好位置につけているというものです。
私は、Oculus 社の創業者の 1 人と一緒に飛行機に乗り、彼が「VR が単なるゲームから他のユースケースに採用されるまでには、まだ 5-10 年かかるだろう」と言ったのを覚えています。それは5年前のことで、今はその時なのです。
また、若い消費者の大多数が自分自身をゲーマーだと考えるようになり(下記のグラフの通り)、VRとARの採用がさらに加速するはずです。彼らは、ゲームのためにメタバースにやってくるが、コミュニティのためにとどまるでしょう。

3.Web3の世界ではクイックコマースとeコマースがブームになる

もし私たちがWeb3の未来を信じるのであれば、私は確かにそうですが、Web3が私たちの生活にどのように統合され、その結果どのような変化が必要なのかを考える必要があります。スクリーンに向かう時間は、現在1日8時間ですが、数年後には起きている時間のほぼ全てになる可能性があります。

もし私たちが仕事、社交、遊び、ワークアウト、セラピストとの会話などすべてをメタバース上で行うのであれば、製品、特に食べ物や飲み物を実際に私たちのいる場所まで運んでくれることが必要です。そこで、Quick Commerceが登場しました。(Zapp*で何ででもすぐに手に入れることができるように!)

eCommerceの成長は、Covid-19の結果、一段階変化しました(下図参照)。そして、私たちがメタバースを採用することで、さらに一段階変化すると信じています。クイックコマースと食品eコマースの競争は激しいですが、そこには大きな市場がひろがっているので、十分に戦う価値があるでしょう。

Tolunaによるカスタマー調査(2021)

4.メタインフルエンサーが新たな成長チャネルになる

中国初のバーチャルインフルエンサー「Ayayi」

メタバースは、アート、ゲーム、コレクターズアイテム、音楽、教育、スポーツなど様々な分野で応用される文化現象であり、それぞれの分野におけるインフルエンサーがマス社会に受け入れられるために不可欠であると考えています。

Lightspeedでは、Cameoのようなマーケットプレイス、Calmのような消費者向けサブスクリプション、Goop, HAUS, Honest Companyのようなブランドなど、インフルエンサーの領域で企業を支援してきました。特にうまくいった企業について、ここでは多くの学びがあり、それはメタバースでも応用できるでしょう。

メタバースは、消費者にインスピレーションを与え、新興ブランドやグローバルブランドを構築するために自分のアバターを使用するような新しいタイプのインフルエンサーを惹き付けると考えています。

5.コンテンツクリエイターにようやく対価が支払われる

メタ・インフルエンサーの人気に続き、この新しい世界ではクリエイターの報酬が大幅に増えると考えています。Web 2.0では、a)消費者は商品であり収益の柱である、b)クリエイターは収益の大部分をプラットフォームに渡す、という文化が形成されました。

Web 3.0はその逆です。そのオープンで説明責任のある、協力的な性質は、代わりに消費者がオーナーとなり、ファンであることからお金を稼ぐことを可能にします。そして、ファン自身がテイスティングメーカーとなり、優れたファンは、クリエイターやセレブリティとなるのです。彼らは皆、コミュニティを所有し、自分たちが世界に生み出している真の価値に見合った報酬を得ることができるのです。

6.メンタルヘルスにおいて、次に注目されるのは子供たち

若者の自殺率は、この10年で2倍以上になっています。テクノロジーの進化は孤独を生み、私はメタバースに強気ですが、1日12時間以上のオンラインがもたらす影響について考える必要があります。

"友人と直接会う時間や睡眠時間を減らし、デジタルメディアを利用する時間を増やしている" - Twenge

人間は変化に強いので、テクノロジーによって生活様式が変われば、その変化に対応するためにメンタルヘルスのソリューションを導入する必要があります。学校や職場がオンラインに移行したときに必要とされたメンタルヘルスソリューション、そして学校や職場が対面式に戻ったときに必要とされたメンタルヘルスソリューションほど、これを象徴するものはないでしょう。Daybreakなどの企業は、学校や小児科医を通じてサポートを提供しており、私たちはより早く解決策を見出す必要があります。Calm*やReal*も、若者向けの素晴らしいサービスを提供しています。

7.早期医療診断のコンシューマー化

メンタルヘルスに続いて、より広い意味での健康への関心が高まっています。私のパートナーであるLing Wong医師はこう考えています。

消費者主導の予防医療とパーソナライゼーションが新たなトレンドに - 今日の消費者は、何か問題が起こるのを待つのではなく、今すぐに知り、事前に何かすることを望んでいるのです。

以前は、症状が出るのを待ってから診断を行い、保険が適用されましたが、それでは手遅れになることがよくありました。現在、消費者は早期診断のために保険料を支払っており、ステージ0のガンをぎりぎりのところで見つけることができるのです。QBioやPrenovoはその良い例で、彼らのスキャンは私たち自身の測定とモニターをサポーとするものです。持続的なブドウ糖摂取に関するモニターもその一つで、Nutrisense、Levels、Signosなどの企業が、いつでも健康データを提供してくれます。このほかにも、さまざまなカテゴリーがあります。

8.オキシトシンとアドレナリンのエコノミーがブームになる

2年間閉じ込められ、多くの人がよりノマド的な生活に移行すると考えています。主に子供のいない人たちだが(私もノマド生活したい!)、ほとんどの人が以前のような実体験に憧れを抱いているようです。旅の興奮、体験の自発性、冒険の喜びは、オキシトシンやアドレナリンで私たちを満たします。一方、家にずっとこもっていると、オキシトシンやアドレナリンが不足し、私たちの体はそれを欲しているのです。Tourhero*とFlickplay*は、どちらも私たちにIRL (※)で楽しむ能力を提供してくれます。私たちは、この分野に投資できることに興奮しています。結局のところ、体験を提供するエコノミーは復活の時を迎えているのです!
(※)IRL…In Real Life (現実世界)

9.Z世代に向けたソーシャルメディアの垂直化

Z世代とミレニアル世代は、オフラインよりもオンラインの方が自分らしさを感じると答え、親しい友人の40%近くがオンラインで知り合った人たちであることがわかりました。その結果、Z世代はバーチャルで交流するのが最も快適だが、同じ考えを持つ人たちと話したいと思っています。Tinder、Reddit、Twitch、Facebookなどが分解され、ニッチなコミュニティが発展していくことが予想されます。これらの多くは、メタバースで構築されるでしょう。人々により、人々のために。

10.誰もが起業家になる

ノー/ローコードツールや資本の利用可能性により、会社を始めるのは決して難しいことではなくなりました。Shopify、Stripe / Block、ClickUpなどのおかげで、スタートアップや副業(その多くがスタートアップに変わります!)を立ち上げるのがかなり容易になった。GoogleやAppleを含むプラットフォームは、スモールビジネスプログラム(取得率を30%から15%に引き下げる)を導入し、アーリーステージのスタートアップにとって単位あたりの経済性がより魅力的になっています。
より多くの大胆で優秀な学生たちが、このパンデミックを、大学在学中または卒業後すぐに、ノマド的ライフスタイルを送りながら会社を興すチャンスととらえるでしょう。

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2022年以降、Lightspeedは明日の企業を構築するチェンジメイカーに投資することにワクワクしています。上記でお分かりのように、私はWeb3、マーケットプレイス、ソーシャル、クリエイター、ヘルスといった分野に投資しています。これらはすべて、将来的に重要でインパクトのある分野だと信じています。もし、これらの分野で会社を作っているのであれば、ぜひご連絡ください。私のEメールは、nq@lsvp.comです。

*の印は Lightspeedのポートフォリオ企業であることを示します。
☞今後、もっとこのような考えを聞きたい方は、Twitterでもフォローしてください。


本日の記事は以上となります。

やはり一番成長が見込まれるのはメタバース、NFT、Web3といった領域になるのかもしれません。しかし、意外にも医療分野(どちらかというとメンタルヘルス)が成長を見せる1年になりそうかな、と感じます。メンタルヘルスに通じますが、メタバースという仮想世界が提供されることは現実世界からのある種の逃避になり、依存や健康的な問題など解決すべき点はたくさんあるかと思いますが、付き合い方によればフィジカルな世界よりも自分が自分らしくいることができる場所になりそうです。

バーチャル世界が瞬く間に発展していますが、Covid-19からの復活という意味でも現実世界においてもたくさんの人と直接交流を持つことは、仮想世界にはない魅力があるかと思います。
フィジカルな世界はコロナ前の環境に早く戻り、バーチャル世界は今よりもっと発展するような、2つの世界を行き来できる時代が2022年に早くも訪れるのかな、とワクワクします。(とか言いながらもう既に4月ですが…笑)

こんなところで本日の記事は終わりにしたいと思います。
それではまた明日!

Source:https://medium.com/lightspeed-venture-partners/2022-predictions-from-masked-to-the-metaverse-11a20395fd09

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