今回の記事はMichael Seibel氏による「Fundraising Is Not Milestones」の翻訳記事となります。
前回の記事では、スタートアップにとって資金調達がどれだけ困難なフェーズであるのか、そしてそれを乗り越えるにはどうすべきなのかという点についてご紹介しました。しかし、この記事ではその大きなイベントをマイルストーンにすべきではない、と論じています。
オリジナル記事はこちら⏬
https://www.ycombinator.com/library/4f-fundraising-is-not-milestones
創業者と初めて会ったとき、「私たちはシリーズAの会社です」と言われることがあります。一方、YCの卒業生と話をすると、エンジェル投資家から定期的に「いつシリーズAを調達するつもりですか」と聞かれるそうです。
私は、成功とは資金調達のラウンドを上げることではない、という点を指摘したいと思います。その逆で、資金調達は成功の副産物であるべきなのです。資金調達そのものをベンチマークとすることは、コミュニティ全体にとって危険です。なぜなら、人々が求めるものを作り、持続的な価値を生み出すのではなく、短期的な見せかけのために最適化する文化を助長してしまうからです。
私は、創業者、投資家、そしてテクノロジーの報道関係者が、資金調達についての考え方を根本的に変えるべきだと考えています。投資ラウンドの重要性を捨てることで、測定可能な価値創造の指標を生み出し、真のニーズを持つ顧客にサービスを提供し、良好なマージンを持つ持続可能なビジネスを生み出す企業を称賛する機会が増えるでしょう。
資金調達ラウンドを最適化することは、人員、プレス発表、カンファレンスへの招待、豪華なオフィス、講演活動、あるいは単位経済が大きくマイナスとなるトップラインの収益成長を最適化することと同様に、非生産的なことなのです。
資金調達ラウンドは、マイルストーンではありません。それは文字通り現金です。資金調達は、偉大な会社に渡ることもあれば、悪い会社に渡ることもあります。正当な理由によって提供されることもあれば、投資家がそのすべてを取り返すことを望むこともあります。最高のアーリーステージの創業者は、無駄を省き、顧客と対話し、製品を改良し、プロダクト・マーケット・フィットを発見することに重点を置いているのです。
この投稿の原稿を読んでくださったDaniel Gross氏、Richard Kerby氏、Craig Cannon氏に感謝します。
本日の記事は以上です。
Source: https://www.ycombinator.com/library/4f-fundraising-is-not-milestones
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