先日からa16zの投資レポートという形で新しく記事を作成しましたが、今回の記事も同じくa16zの投資レポート記事のパート5です。今回はLumosについての記事となります。
オリジナル記事はPeter Levineさんによる「Investing in Lumos」となります。
オリジナル記事はコチラからご覧ください⏬
https://a16z.com/2022/05/03/investing-in-lumos/
インターネットの中核には常にアイデンティティがあるといっても過言ではありません。実際、1969年にインターネット上で送信された最初の通信は、あるシステムにログインしようとするものでした。この認証セッションは、「login」という単語を完全に入力する前にシステムがクラッシュし、中断されたことは有名な話です。「L」と「O」だけが、その旅を終えたのです。となると次は、サーバーの認証です。まず、サーバーへのアクセスを管理する集中型システムが構築されました。このシステムはかなり単純なものでしたが、手作業でシステムアクセスを管理していたことに比べれば、大きな進歩であっだと言えるでしょう。
その約10年後に登場した次のID管理システムは、クラウドへのアクセス管理に重点を置いたものでした。このシステムは、より機能が豊富で、インフラストラクチャの異質な部分を結合するのに役立つ”標準”の上に構築されていました。クラウドアプリの普及とビジネスへの取り込みに伴い、「大規模な認証管理」という新たな問題が発生してくるのです。
企業は、前例のないアクセス管理の課題に直面しています。企業はインフラをクラウドに移行し、ID管理を分散化し、その結果、ITオペレーションを分散化しました。同時に、従業員は自分の仕事を管理するためのソリューションを見つけることに関して、「DIY」する権限を与えられました。SaaSアプリエコノミーの出現により、従業員は仕事をより効率的に行うために必要なアプリを見つけ、会社のクレジットカードを入力し、アカウントを作成するだけで、ITチームは必要なくなっているのです。
このような変化はすべて、情報漏えいの急増と、現代のビジネスにおける信頼の枠組みを構築するために設けられた新たなコンプライアンス規制を背景として発生しました。そして、世界中のITチームは、会社の機密データを保護し、コンプライアンス要件を満たし、許可されたユーザーだけがシステムにアクセスできるようにするために奮闘しています。クラウド上に広がるシステムの規模や、従業員が独自に購入するアプリの可視性の欠如を考えると、一見不可能に見える作業です。クラウドのID管理の問題はほぼ解決されましたが、この新しいアクセスと承認の問題は、現代のビジネスを困惑させています。現在、ビジネスを管理するための新しいアクセス管理とアイデンティティガバナンスのソリューションが必要とされています。
そこでLumosの登場です。a16zは、Andrejさん、Alanさん、Leoさんとしばらく一緒に仕事をしてきましたが、当初から、私たちが支援するのが好きなタイプの創業者であることは明らかでした。Lumosは、近年アイデンティティにまつわるセキュリティ、コンプライアンス、ビジネス上の問題を解決することに注力しています。世の中が「自分のデバイスを持ち込む」から「自分のアプリを持ち込む」そして「自分のオフィスを持ち込む」ようになるにつれ、シャドーITの問題はますます深刻になってきました。さらに、この2年間で、障害やセキュリティ侵害は、不十分または管理されていないアイデンティティによって頻繁に引き起こされていることが確認されています。Lumosのチームは、このような問題への対応に注力しています。
認証が簡単になった一方で、認証はビジネス上の課題の次のフロンティアになっています。Lumosは、ユーザー管理型ITを実現するために、中央集権的なIT管理者からユーザー自身へと認可の負担を根本的に移行させることに着手しました。Lumosは、ビジネスを実行するすべてのアプリケーションを管理できる、初の分散型認証レイヤーを構築しています。
我々は、Lumosチームと提携し、彼らのシリーズAラウンドをリードできることを非常に嬉しく思っています。Andrejさん、Alanさん、Leoさんの3人は、この暗闇に光をもたらすことができるツールを構築するための完璧なチームです。Lumosは、ビジネスの一部としてアイデンティティを管理することを先導しており、その未来を築く手助けをする機会を得たことに、心から感謝しています。
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本日の記事は以上となります。
エンタープライズ領域においてどこまで企業のIT部門が管理するべきか(できるのか)という点はアメリカだけに限らず、日本国内の企業にもいえることかと思います。まだ現時点ではユーザー自身が自分の使いたいアプリを社用PCにインストールして、ユーザー主導でカスタマイズしていく…というような使い方はセキュリティ面やそもそもユーザーのリテラシー不足もあり、実現している会社はごく少数であるかと思います。
今後、VMware社が提供するWorkspace ONEが近いイメージなのかなぁ…なんて思いましたが、なんだかLumosのサービスに関しては十分に理解できていないのが正直なところです。もっと勉強しなくては〜
というところで今回の記事は終わりにしたいと思います。
それではまた明日!
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