Brilliant Planet(ブリリアント・プラネット

USV

今回の記事は2003年設立のUnion Square Ventures所属のMona Alsubaeiさんによる「Brilliant Planet」の翻訳記事となります。

Union Square Venturesの投資先であるBrilliant Planetについて、昨今の企業における環境配慮思考の高まりや、その中でもなぜBrilliant Planetに投資を決めたのか、その優位性が語られた記事となります。

オリジナル記事はこちら⏬

Brilliant Planet | Union Square Ventures
Co-authored by John Buttrick Of the world’s 2,000 largest public companies, at least 21% now have net-zero commitments. For most of these companies, even

世界の大手上場企業2,000社のうち、少なくとも21%がネット・ゼロを公約しています。これらの企業の大部分にとって、たとえ大幅な排出削減を行ったとしても、目標達成にはカーボンオフセットが不可欠となるでしょう。実際、IPCCの1.5cシナリオはすべて、年間8~13ギガトンというギガトンレベルの炭素除去を想定しています。

年間8~13ギガトンのCO2除去でも十分難しいのに、CO2除去の選択肢の質が様々であるため、さらに難しくなっています。今日のCO2除去ソリューションのほとんどは、自然由来であれ技術由来であれ、測定、追加性、価格、永続性に関わる欠点やトレードオフを有しています。私たちの見解では、責任ある企業は、追加性、耐久性、拡張性、検証可能性、社会的利益を備えた、より高品質の炭素除去技術を求めるようになるでしょう1。Brilliant Planetは、同等のシステムの数分の一のコストでCO2を隔離することができる独自の微細藻類生産プロセスを開発しました。

微細藻類の光合成変換効率は6~8%であるのに対し、陸上植物のそれは約0.1~0.3%でしかないのです。そのため、地球上で行われている光合成プロセスの50%を藻類が占めているのも不思議ではありません。しかし、これまで微細藻類は、非常に複雑で高価な「scaled-up laboratory(スケールアップ実験室)」システムを用いて、バイオ燃料、医薬品、または食品成分の生産に主に利用されてきました。これらのシステムは、汚染や水質のわずかな変化に敏感で、高価な肥料や濃縮されたCO2の配管を必要とするのです。

Blilliant Planetは、沿岸の砂漠の未利用地にある屋外の池で、自然の藻の開花を再現しています。炭素を捕捉・隔離するこの方法はシンプルで、モロッコでのフィールドテストでの実績があります。投入するのは主に海水と太陽光のみです。微細藻類のバイオマスは収穫後、太陽熱で乾燥させ、砂漠に埋めます。この条件により、バイオマスは生物学的劣化から守られ、安定した長期保存が可能になります。この「高い科学性と低いエンジニアリング性」というアプローチにより、コストや複雑さ、土地利用の問題を軽減し、拡張性の高いシステムを実現しています。

Brilliant Planetのチームは、微細藻類と水産養殖の科学、エンジニアリング、オペレーションに深い経験を持つRaffaelとAdamが率いています。私たちは、トヨタベンチャーズと共にBrilliant Planetを支援し、AiiM Partners、Future Positive Capital、S2G Ventures、Hatch、Pegasus Tech Ventures、その他の既存投資家が参加することを嬉しく思っています。この素晴らしいミッションとチームの一員になりたい方、Brilliant Planetは積極的に採用活動を行っています。


本日の記事は以上になります。

a16zをはじめとして様々なvcがリリースした記事に興味があったので、ここまで色々と翻訳記事を出してきましたが、社会全体の流れや将来性を予想するような考察記事がメインでしたので、VCがその1つの企業に対しての考察という側面の記事はあまり扱ってきませんでした。今回のBrilliant Planetの記事はなかなか個人的にツボだったので、これからも色々なVCの投資先企業に関するニュースレターを扱ってみたいと思います。

そうすれば、VCごとの特色も分かって面白いんじゃないかな〜と。

こんなところで本日の記事は終わりにしたいと思います。

それではまた明日!

Sources : https://www.usv.com/writing/2022/04/brilliant-planet/

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