Apple、Google、AmazonでUXデザインインターンになるためには?

Design

今回の記事は、昨日と同じく、Leon Zhangさんによる「3 secrets to help you become a UX Design intern at Apple, Google, or Amazon」の翻訳記事となります。

2021年の夏からUXデザインインターンとしてAmazonに入社したLeonさんの記事です。インターンシップを見つけるのは大変ですが、Amazon、Google、Appleのような大きなテック企業で見つけるのはさらに大変です。Leonさんはこの3社にオファーや最終面接を受けたことがあるので、例として挙げてくレました。彼も含めて、多くのデザイン学生にとって就職活動は非常にストレスの高いものだと思います。そこで、Leonさんが長年にわたって得てきたいくつかのアドバイスを紹介してきます。

オリジナル記事はこちらから⏬
https://uxplanet.org/3-secrets-to-help-you-become-a-ux-design-intern-at-apple-google-or-amazon-79510291c831


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この記事を始める前に、記事の免責事項についてはっきりとさせておきましょう

この記事は、あなたのキャリアパスを制限するものではありません。
学生であることは、あなたの可能性が無限ということであり、素晴らしいことです。Amazonのような会社でインターンをすることは確かに凄いことのように聞こえますが、それが「成功」への唯一の道だと考えて、将来のキャリアパスを制限することはしないでください。

この記事は、特定の企業の採用・面接プロセスへの準備方法についての記事ではありません。
Leonさんは昨年、9社の素晴らしい企業の最終面接を受けることができ、身の引き締まる思いでした。ポートフォリオのプレゼンテーションからホワイトボードへの挑戦まで、面接で自分の作品を共有することは楽しいことです。将来的には、各企業に特化したケーススタディの準備方法について詳しく紹介したいのですが、この記事はそのためのものではありません。

この記事は、履歴書やポートフォリオへの提案をするためのものではありません。
この文章の目的は、学校の内外で時間を有効に使い、自分自身を準備し、これらの大手ハイテク企業に採用されるチャンスを最大化するための全体的なアドバイスを提供することです。

それでも問題ないという方は、一緒に読み進めましょう!

今回は、あなたが成功するために最も重要な3つの「秘密」をお伝えします。

1. 批判的になり、自分の知識のギャップを確認する。

UXデザインの「U」は「unicorn」の略であることをご存知でしょうか?
というのは嘘です笑。が、しかし、ユニコーンと同じように、UXデザイナーは多様なスキルと特徴を兼ね備えている必要があります。Leonさんの経験では、学校だけでは、UXデザイナーとして憧れの仕事を得るために必要なスキルを十分に準備できないことがわかりました。私はよく、このような追加的に必要なスキルを「ナレッジギャップ」と呼んでいます。学生として、自分自身と現在の研究分野を振り返り、潜在的な知識のギャップを特定することが非常に重要です。

Leonさんの考えでは、大手ハイテク企業でのUXインターンシップに応募する学生として、あなたはこれら6つの知識分野を満たす必要があるとしています。

  • プレゼンテーション
  • ビジュアルデザイン
  • フロントエンドの基本的なコーディング
  • Figma、Sketch、Adobeなどのデザインツール
  • デザイン思考とデザインプロセス
  • ユーザー調査、データ分析

これらのトピックをすべて網羅する大学やプログラムはないことがわかりました。これは、最新で最高のデザインプログラムであっても同様です。Leonさんの主張を補足するために、ワシントン大学の非常に競争力の高い、素晴らしいデザインプログラムの2つを比較してみましょう。インタラクションデザイン(IxD)と人間中心設計工学(HCDE)です。IxDプログラムの3年生として、Leonさんは「目標指向のデザインアプローチ」や「デザインシステムやインターフェースの作り方」など、UXデザインの基礎について学んできました。また、ビジュアルデザインの手法についても、細部まで繰り返し叩き込まれ、ピクセル単位で完璧なデザインを作り上げることを要求されています。しかし、IxDプログラムでは、フロントエンドのコーディングスキルは一切学びません。HCDE学科では、PythonからReactまで幅広いコーディングクラスを選択できるなど、ユーザーリサーチやフロントエンドコーディングに重点を置いた、極めて類似したデザインコースを提供しています。

この2つの例から、各プログラムの中に明確な「ナレッジギャップ」があることがわかります。基本的なフロントエンド開発とビジュアルデザインを理解することは、大手テック企業でのインターンを希望する人にとって、どちらも同じくらい重要なことです。そのため、どのプログラムに在籍していても、自分の時間を使って知識のギャップを埋める必要があるのです。

CubbyClass, Group Project from IxD class.
CubbyClass, Group Project from IxD class.

世の中には、あなたを助けてくれる素晴らしいリソースがたくさんあります。例えば、Leonさんはウェブ開発に関する知識のギャップを埋めるために、Courseraで50時間以上の無料コーディング講座を受講しました。コーディングの知識は、面接ですぐに役に立ったのでしょうか?答えはNoです。間違いなく役に立ちませんでした。しかし、開発者とよりよく働くために、結果として差し戻される可能性のある特定のデザイン案を特定するのに役立ちました。これについては、面接中にAmazonのデザイナーから質問されたそうです。

このような理由から、シニアUXデザイナーや主任UXデザイナーの多くは、芸術、エンジニアリング、マーケティングなど、さまざまなバックグラウンドを持っていることがわかるのです。UXデザイナーとして成功するためには、大学などの高等教育機関でどのプログラムを専攻したかということではなく、既存の知識のギャップを埋めたかどうかが重要なのです。

大学のプログラム、知識のギャップ、そして批判的である方法についてもっと知りたい方は、こちらのポッドキャストエピソードをご覧ください。

2. タダ働きを厭わない、それもたくさん。

「ナレッジギャップ」という概念をもとに、独学や学校では補えない部分、それは「実務経験」です。

そこで、簡単にそれを解決する方法が、「無料で仕事をすること」です。

それも喜んで、かつ熱心に取り組んでください。無料で働くことを熱望するのです。

もし何か得意なことがあるなら、なぜ無料で働かなければならないのでしょうか?
ウェブサイト上の良いモックアップをいくつかアップロードして、それをポートフォリオと呼ぶことは誰にでもできます。仕事の経験がなければ、あなたの履歴書が採用担当者を通過して、ゴミ箱に直行しないようにするにはどうしたらよいでしょうか。お金をもらう仕事には時間がかかります。最近、UI/UXの仕事を請け負うために、1時間50ドルという給与体系を提示されました。多くの人は、これはまだ学生である人間にとってかなり良い条件だと言うでしょう。しかし、Leonさんはここに至るまで、約3年間、複数のアルバイトでUXの仕事を無料でこなしてきました。これらの役割の多くは、様々な理由でやりがいがあり、イライラするものでした。あなたの労働は、ある程度搾取されているとさえ感じるかもしれません。ただ、あなたの報酬はお金ではなく、経験であることを覚えておいてください。

Leonさんの最初のデザインの仕事は、中国の北京でインタラクティブな展示のデザインインターンをすることでした。その会社は、Amazon、Nio、OnePlus、Mercedes-Benzなどの大手クライアントと仕事をしていることで有名でした。そこで、Photoshopによるグラフィックデザイン、Cinema 4Dによるモデリング、プレゼンテーションのスキルを磨きました。

その環境では何が問題だったのでしょうか?
まず、毎日80分以上かけて会社に通わなければならなかったことです。朝8時に出社して、夕方5時半に退社。もちろん、給料は1日100円。これはシアトルの最低賃金の1時間分に相当します。週末はほとんどタダ働きでした。しかし、Leonさんはこの仕事に感謝しているそうです。なぜなら、本物のデザイン会社で働くということがどういうことなのかを体験できたからです。役員会で大企業に入札の提案をしたり、プレッシャーのかかる環境で速い納期で自分のデザイン力を限界まで試されたり…これらのスキルは、大手ハイテク企業で共通して期待されるものばかりです。

My winning exhibit bid proposal for DIGIX 2018
LeonさんのDIGIX 2018に向けた提案がこちら
大手ハイテク企業がインターンシップや職務経験を期待するのはフェアなことでしょうか?

答えはYesです。それはフェアでしょう。実務経験は、あなたがチームワークの基本を理解していることを周囲に示すだけでなく、業界と学校の違いを理解していることを証明するものです。やはり実務は学校とは大きく異なります。もし、あなたが実際のデザインの仕事をしたことがないのなら、LeonさんがHow toを教えてくれます。Appleのようなデザイン主導の会社でも、ほとんどの時間は会議で過ごすことになるでしょう。

それはなぜか?
デザインにはチームワークとコミュニケーションが必要だからです。ビジネス要件、コンバージョンメトリクス、先送りなど、慮すべき観点は常に100万通り以上あるでしょう。学校では、境界や制限のない空白状態から1からデザインを観察することがよくあります。しかし、実務を経験することで、デザイナーとしての範疇を超えた制約の中で仕事をすることを学び、この視点からの脱却が可能になります。UXデザインが制限のない状態で行われた場合、率直に言って、人々はそれをバッドデザインと呼ぶでしょう。

だからこそ、ぜひタダでも実務を経験してください。UXデザインに特化した仕事である必要はありません。私は、フリーランスでモーショングラフィックスやマーケティングビデオのディレクションを数え切れないほど手がけてきました。Premiere ProやAfter Effectsのようなツールを何時間もかけて学びました。今年、AppleのUX/UIチームと4時間に及ぶ面接を行った際、After Effectsで作成したモーションデザインのプロトタイプについて、何度も詳しく説明するよう求められました。繰り返しになりますが、デザイン学生として学んだ時間は決して無駄にはなりません。積極的に挑戦してください。

Motion design prototype
Leonさんが作ったモーションデザインのプロトタイプ

3. 謙虚になり、そのプロセスを信頼する。

Leonさんは仕事でも学業でも、他の学生と自信を持ってアドバイスを共有できる段階にまで到達しています。しかし、彼はいつも、他のデザイナーから学び、成長することに対してワクワクしているそうです。だからこそ、謙虚であることが重要なのです。多くの新人デザイナーがこの部分で失敗してしまいます。彼らは非常に才能があるのに、初めて成功を味わうと、自分が他の人よりも「優れている」と信じてしまうのです。

学ぶことをやめてしまえば、いずれ誰かが自分より優れた存在になるのです。それに、「より優れている」なんて、どうやって数値化できるのでしょう?出身校?職種?給料でしょうか?

比較による自信は危険。
経験豊富なデザイナーやメンターでさえ、仕事のチャンスには運が絡むと言うでしょう。自分のステータスを「上げる」ためではなく、学び、成長するために、どこかでインターンをするか、ということにワクワクしているはずです。だからこそ、正しい理由のために頑張るようにしましょう。

2年生の時、LeonさんはGoogleの2つのチームと面接し、UXデザインのインターンとして参加することになりました。残念ながら、その年はCovid-19の影響でGoogleのUXインターンシップはすべて中止になってしまいました。自分ではどうしようもない状況なのに、失敗したという思いがありました。証明しなければならないことがたくさんあるような気がして、次に何をすればいいのか分かりませんでした。プライドが邪魔をしていることに気づくまで、数週間かかりました。そこで、面接官と連絡を取り合い、チャットでフィードバックやアドバイスをもらうと、彼らは非常に理解を示してくれ、助けてくれました。そして、この夏を最大限に活用するために、自分自身に挑戦しました。そして、LeonさんのインディーVRゲーム「Sword Reverie」のクラウドファンディングを立ち上げ、18,000ドル以上の資金を調達することができました。夢のインターンシップを逃したとはいえ、複数の役職を掛け持ち、お金を払ってくれるお客さんと直接仕事をすることで、UXの領域を超えたデザインの影響力を理解する貴重な機会を得ることができました。

Sword Reverie Kickstarter
Sword Reverieのクラウドファンディングについてもっと知りたい方はこちらから

だから、どうかインターンシップで自分を(あるいは他人を)判断しないでください。人生が思い通りにならないときでも、プロセスを信じてください。インターンシップを見つけるには、運も重要な要素であることを忘れないでください。Covid-19のような一生に一度の出来事はいつでも再び起こる可能性がありますが、運が巡ってきたときに備えておくことが、あなたの義務なのです。この3つのアドバイスに従うことで、採用担当者の目に留まったとき、どんな面接でも1番になれるよう、自分を磨いておいてください。

大手ハイテク企業でインターンシップが見つかったら、感謝の気持ちを忘れず、謙虚に、そして自分を磨き続けることに貪欲になってください。あなたのような優秀な人材を得るために、他の誰かも多くのことを犠牲にしているはずです。私たちは皆、新進気鋭のデザイナーであり、常に学ぶべきことがあり、デザインコミュニティを共に成長させ、より良くするためにできることは何でもすべきなのです。

ここまで読んでくれてありがとうございました!

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本日の記事は以上となります。

Leonさんの記事の中で、特に大手テック企業においてデザインインターンとしての仕事を得るためには、下記6領域の中から自分の足りていない分野を可視化する必要がある、というトピックがあったかと思います。

  • プレゼンテーション
  • ビジュアルデザイン
  • フロントエンドの基本的なコーディング
  • Figma、Sketch、Adobeなどのデザインツール
  • デザイン思考とデザインプロセス
  • ユーザー調査、データ分析

確かにビジュアルデザインやフロントエンドの基本的なコーディング、デザインツールの使用などはデザイナー職ならではのものもあります。しかし、その職種で求められる能力を可視化して、足りない部分を補っていくという考え方はデザイン職に限らず様々な分野で職を探す方にとって応用できる考え方かと思います。(非常に基本的な考え方かと思いますが…笑)

自分もそろそろ次のキャリアを考え始めなきゃなのかな、、なんて思いながら記事を書く4月の朝なのでした。笑

今日の記事はこの辺りで終わりにしたいと思います。
それではまた明日!

Source:https://uxplanet.org/3-secrets-to-help-you-become-a-ux-design-intern-at-apple-google-or-amazon-79510291c831

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