Genslerによる8つのインテリア・建築プロジェクト

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この記事は建築家であるArt Gensler氏が2021年5月に亡くなったことを受けて執筆された、彼のプロジェクトの中でも最も評価が高く、私たちの記憶に残っている8つのプロジェクトをご紹介します。

オリジナル記事はIndia Blockさんによって書かれた「Eight interiors and architecture projects by Gensler」という記事になります。

オリジナル記事はこちらからご覧ください。⏬
https://www.dezeen.com/2021/05/12/art-gensler-architecture-interiors-key-projects/

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建築家アート・ゲンスラーが85歳で亡くなったことを受け、GapやAppleなどのブランドショップから上海の超高層ビルまで、ゲンスラー建築事務所が手がけた8つの主要プロジェクトを紹介します。

アメリカの建築家アート・ゲンスラーは、1965年にデュー・ゲンスラー、ジェームズ・フォレットとともに、自身の名を冠した建築スタジオをサンフランシスコに設立しました。

ゲンスラーは、世界に50のオフィスを持ち、15億ドルの収益を上げる世界最大の建築スタジオへと成長させました。

ゲンスラーは、アメリカの大企業のインテリアから、AppleやGapといった現代のカルトブランドのファーストショップまで、あらゆるデザインを手がけています。

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また、彼のスタジオは、上海の世界で2番目に高いビルや、ラスベガスの中の街並み全体などのメガプロジェクトを設計してきました。

2021年5月10日、肺疾患のため1年半の闘病生活の末、眠るように亡くなりました。

ゲンスラーの死を記念して、彼のスタジオが手がけた8つの重要なプロジェクトを、会社の歴史を通してご紹介します。

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The Gap, San Jose, アメリカ, 1970年

ゲンスラーがGapの2号店を設計したのは、アート・ゲンスラーがカリフォルニアのビーチで、アメリカの実業家でブランドの創始者であるドン・フィッシャーとばったり出会ったことがきっかけでした。
その時、ドン・フィッシャーはゲンスラーにいきなり、「君は建築家か?」と尋ねたようです。

San Jose店の600平方メートルのスペースの半分はストックルームのようにレイアウトされ、リーバイスのジーンズの山が「guys」, 「gals」,「kids」に分けて陳列されていました。

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Pennzoil Place, Houston, アメリカ, 1976年

ゲンスラーの初期のプロジェクトのひとつが、ヒューストンのダウントンにある、カリフォルニアの石油会社ペンズオイルのために建設された、ガラス張りの台形タワー「Pennzoil Place」のインテリアデザインでした。

ゲンスラーは、このプロジェクトのためにテキサス州のオフィスをヒューストンに開設し、カリフォルニア州以外では初の進出となりました。内装はタワーのモダニズムスタイルを引き立てるようにデザインされています。

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Moscone Convention Center, San Francisco, アメリカ, 2003年

ゲンスラー社は、1992年と2003年の2回にわたりコンベンションセンターを拡張しました。その際、Michael Willis Architects社とKwan Henmi Architecture社とのコラボレーションにより、Moscone West Exhibition Hallの収容人数を45%増やしました。

高さ34メートルのカーテンウォールは、「カリフォルニア州で最も高い支えのないガラス構造のひとつ」とゲンスラーは主張しています。

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Apple Store, London, イギリス, 2004年

ゲンスラーは、ロンドンのリージェント・ストリートにあるAppleの旗艦店を含む、最初の100店舗のApple Storeを設計しました。

2018年のNob Hill Gazetteのインタビューによると、アート・ゲンスラーは自ら、週に1日、警備付きの倉庫に閉じこもって6カ月間、極秘のデザインに取り組んでいましたが、その前に、彼の事務所は、アップルの大きなライバルであるマイクロソフトの店舗デザインに関する論争で、スティーブ・ジョブズにあっけなく解雇されてしまいました。

アップルはジョブズの死後、同事務所を再度採用したのです。

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New York Times Building, アメリカ, 2007年

ゲンスラーは、ニューヨーク・タイムズが43丁目の歴史的なネオゴシック様式の建物から、イタリア人建築家レンゾ・ピアノが設計したガラス張りのタワーに移転した際に、その内装をデザインしました。オープンプランのオフィスは、透明性を追求する記者たちの姿勢を反映したものでした。

当初、同僚の多くはこの建物に不満を持っていました」とニューヨーク・タイムズ紙の建築評論家は語っています。
「”ニュースルームには空きスペースが多すぎる”と言われていました。しかし、今では最も不機嫌な同僚でさえ、少しの日光と新鮮な空気は悪いことではないと認めています。」

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CityCenter, Las Vegas, アメリカ, 2009年

ゲンスラーは、米国最大の民間開発である、ラスベガスにある76エーカーの複合施設のエグゼクティブアーキテクトを務めました。

Foster + Partners、Daniel Libeskind、Kohn Pedersen Fox や Helmut Jahn.などの設計によるこのプロジェクトは、タワー、ホテル、カジノ、モールなどで構成され、総工費は92億ドルにのぼります。

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San Francisco International Airport ,アメリカ, 2011年

ゲンスラーは、1980年代からサンフランシスコ国際空港を手がけ、既存の第2ターミナルビルを改築・拡張し、国際的な旅行の拠点となるようにしました。

2011年には、金属製の壁や天井パネルを木に見立て、アーティストによる5つの常設彫刻を設置するなど、再びターミナルを刷新しました。

ゲンスラーはこのプロジェクトについて、「ターミナルを作っては壊し、作っては壊しを繰り返す建築家はほとんどいません」と語っています。

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Shanghai Tower, Shanghai, 中国, 2016年

ゲンスラーは、上海市政府のために、世界で2番目に高いビル、高さ632メートル、公共の展望台を備えた超高層ビルを設計しました。

上海の陸家嘴にある金融街にそびえ立つ121階建てのこのビルは、台風の強風にも耐えられるよう、ねじれた形をしています。

さらに興味のある方はこちらもご覧ください。
Read more: Architecture/ Interiors/ Roundups/ USA/ Gensler

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今回の記事は以上となります。

個人的には建築を見たりするのは好きなので、安藤忠雄さんや隈研吾さんなど、有名建築家の設計も日本国内ならすぐに見ることができますが、海外の建築家であればそうはいかず、このようなまとめの記事を見ているのは、こういったブログをやっていて楽しいなと思う瞬間かもしれないです。

Gensler氏は1970年のGapから2016年の上海タワーまで、本当に長い間第一線を走り続けてきた方なんだと、改めて感じました。ただ、その約50年の間にもGensler氏の設計のテイストは少し変わってきている部分があり、時代やご自身の感性に合わせてアップデートしていることはもちろん、ただデザインを追い求めるだけで無く、”人が使う”ことをより考え、寄り添ったデザインだと感じます。

と言ったところで、今日は終わりにしたいと思います。
それではまた明日!

Source:https://www.dezeen.com/2021/05/12/art-gensler-architecture-interiors-key-projects/

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