こんにちは!むさしです。
今回の記事はGucciに関する翻訳記事になります。Gucciといえば世界的に有名なブランドですが、昨今の日本では大学生など若い人を中心にGucciの帽子やスニーカーなどを着用している人をよく見かけるかと思います。そのように若い人にGucciがなぜここまで受け入れられたのか。その理由についてを解説した記事になります。
原文はこちらから読むことができます⇨https://www.sprezza.xyz/p/why-gucci-owns-gen-z-and-millennials
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2013年のハロウィーンの夜、あなたがマンハッタンにいたとしましょう。あなたは酔っ払っていて、そばを通り過ぎた目の代わりに2つの穴が空いている馬鹿げたベッドシーツを被った人につまづいてしまう。その奇妙な人の名前はGucci Ghost
あなたは彼と遭遇した現実をあまり気にせず、むしろ実際には忘れてしまうでしょう。
しかしGucci Ghostは違いました。

ベッドシーツを被った彼は、ハロウィンの時の彼の行動や発言を非常に多くの人々が好感を持っているということを知り、それをもっと探求したいと思ったのだそうです。そこで彼は、アンティークや擦り切れた物など、手に入るものなら何でも集め始め、ブルックリンの古いスペースをクリエイティブなスタジオに変身させました。さらに言えば、グッチの世界を変身させていきました。彼は古い家具や落書きをしたり、その上に自分のグッチに対する考え方を表現した絵を描いたりしていました。
やがて、実際のグッチにもその存在が知られるようになりました。速やかに中止するよう警告するかと思われました。しかし実際には違ったのです。
クリエイティブ・ディレクターのAlessandro Michele(アレッサンドロ・ミケーレ)は、グッチ・ゴーストを呼び出してローマに招待し、彼とデザインのコラボレーションを検討したいと言った。ここからの部分はそこから現在に至るまでの流れになります。

https://www.sprezza.xyz/p/why-gucci-owns-gen-z-and-millennialsより
これはまさにGucciに伝わる美しさに関するお話です。
Fast Companyに伝えられたGucciの昨年のビジネスは 、2018年の80億ドル以上の売り上げの62%が35歳未満の人たちからもたらされています。62%という高い数字を、1921年に設立された伝統ある高級ファッションブランドが、若者にこれほどの存在感を示すことができるのでしょうか?
GucciのCEOは、それを達成できたのは芸術と科学の融合のおかげだと主張しています。その中には質の高いバックエンド技術(eコマース、サプライチェーン)への投資から、ソーシャルメディア上での存在感、そして彼らが実施した新しいデザインの方向性に至るまで、すべての要素が含まれています。
若い顧客に対して不要な負荷を取り除くことで、彼らはよりシームレスなショッピング体験とブランドとのつながりを持つことができるという考えです。
しかし最終的には、このすべての背後に何か(というか誰か)があり、それがグッチが現代のスポットライトを浴びるようになるための重要な鍵となっていました。その「誰か」とはクリエイティブ・ディレクターのAlessandro Micheleのことでした。
このコラボレーションは、いわばキリストとアメリカの俳優のジャレッド・レトが子供を作るようなものでした。

アレッサンドロ・ミケーレは2015年にGucciの暫定クリエイティブディレクターに就任し、それ以来Gucciという歴史あるブランドを劇的に進化させてきました。彼はあなたのお母さんが持っているようなGucciのクラッチバックを葬り去り、子供が学校にGucciのスリッパを履いて行ったり、FannyなリュックサックやChunkyなスニーカーまで作り出しました。
これはGucciの今までの歴史を考えると驚くべきことです。単なるヨーロッパのデザインハウスから、2020年には若者のためのラグジュアリーとは何かを再定義するラグジュアリーファッションを先導するブランドへと変貌しました。彼はGucciというブランドに贅沢さを取り入れ、楽しさ、色、文化的な関連性を注ぎ込みました。
Gucciはミケーレのクリエイティブ溢れる遊び場であり、あらゆる新しい取り組みによって、ブランドの限界を押し広げています。
Gucci’s blend of artistry and disrespect
〜Gucciの芸術性とDisりの融合〜
彼のコラボレーションは、以下の2つの要素を反映しています。
- 芸術性への愛
- オールドファッションに関するルールや権威への明らかな軽視。
Gucciはこの4年間で新進気鋭のアーティストのCoco Capitán、メジャーリーグでお馴染みのMajor League Baseball, ニューヨーク・ハーレムの伝説的ファッションアイコンでもあるDapper Dan、Gucci Ghost,そしてDisneyとまでもコラボしています。
こららの豪華なコラボレーションから生まれた作品の一部をご紹介します!

https://www.sprezza.xyz/p/why-gucci-owns-gen-z-and-millennialsより
ミケーレは単に良いデザインとは何かを伝えているのではなく、彼が現代の新しい形のクリエイティブディレクターとして、旧来のクリエイティブディレクターの形からシフトしている中で、世の中の様々なクリエイティブマインドを引き寄せ、彼らの自己表現をブランドの指針として取り入れてているという背景があります。
この原記事の著者のお気に入りの例は、ミケーレの「グッチ ゴースト」とのコラボレーションだ。ミケーレはこのコラボレーションによって、彼の創造性を世の中に広く知らしめました。彼はグッチ ゴーストに、すでに存在しているものを紹介するためのプラットフォームを与えたのです。
Gucciゴーストとのコラボレーションはこんな感じ⏬

Gucci off the Grid
今年、Gucci及び親会社のKering社は、サステナビリティをより重視した経営スタイルへとシフトしています。その主な取り組みとして、ウィンドブレーカー、バケットハット、スニーカーなどで利用された素材をリサイクルしたコレクションがあげられます。
これはGucciが、現在では多くの化学繊維が使用されている素材の材料がどこから、どのようにして調達されているかを見直し、二酸化炭素の排出量を減少させることで、より社会的責任を果たすことを目的とした取り組みとなっています。実はCSR活動のような「企業がどのように社会的責任を果たしているのか」といったような取り組みは若い世代にとっては大きな問題となっており、若い彼らは想像以上にその社会的責任を果たすことに対して意識を向けています。
そこでGucciのサスティナブルなデビューコレクションのモデルとなったのが、TikTokから人気となったアメリカのラッパーであるLil Nas Xです。

Masculine e Feminine
〜男性と女性〜
最近のGucciのコレクションでは、男性的なのか、女性的なのか。そのラインが非常に曖昧になってきています。
それは偶然ではなく彼らが望んで行っています。ミケーレは、服(と人)を男性的で女性的なものにするものの背後にあるニュアンスについて語っています。彼は、Gucciがすべての人間の中に存在すると信じている資質を讃えたものでありたいと考えています。
それこそが、彼とワン・ダイレクションのHarry Stylesがクリエイティブな相乗効果を発揮する理由のひとつです。ハリーは女性的な洋服の象徴であるドレスを着ることを恐れていないのです。男性と女性の間でどのような服を着るべきか、という社会的な常識やルールがありますが、ハリーはその常識を覆しているのです。

Wrapping things up
〜まとめると…〜
Gucciのクリエイティブディレクターのアレッサンドロ・ミケーレは、ルールを取り払い、(時にはコレクションでやったように文字通り)その上に線を引いてきました。彼は旧態依然としたGucciというファッションハウスに革新をもたらし、ほとんどの人が敢えてやらないことをやってきています。
この記事の著者はこれこそが適切なクリエイティブディレククションの姿だと考えています。
彼は他の人たちをGucciという大きな絵の中に招き入れます。そして、彼らに社会に対しての発言権を与えているのです。若い消費者にとって、グッチを買うのは独占欲だけではありません。自己表現のためのものでもあるのです。
だからこそ、若い世代にとってGucciはクールな存在になることができたのです。
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参考記事:https://www.sprezza.xyz/p/why-gucci-owns-gen-z-and-millennials
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