【翻訳】小売業界の展望とクリエイターエコノミー《前編》

Study

みなさまお久しぶりです!
今回の記事は、web smithさんの記事の翻訳記事に私なりの解釈を入れた記事となっております。
Web smithさんは2PMというデジタルメディアとEコマースをメインに扱っているWebサイトを運営されています。

2PMのニュースレターは、有料のエグゼクティブメンバー向けには週3回、無料の一般読者向けのものは週1回配信されています。今回は私の多読、翻訳の練習を兼ねて無料のニュースレターの中から面白そうな記事を選んできました!

「アメリカのデジタルコンテンツのトレンドが日本にはオリンピック1回分遅れてくる」と言われるように、Web smithさんの記事はアメリカのデジタルコマースのトレンドをわかりやすく分析されているものが多いです。
 ですので、「デジタルマーケティングなどの難しいことはわからないけど、これから日本に輸入されてくるトレンドがどんなものか知りたい」などさまざまな方に楽しんでいただける内容になっています。

2PMウェブサイトはこちらから⇨https://2pml.com/author/websmith30/
Web smithさんのTwitterはこちら⇨https://twitter.com/web

 今回の記事は、2PMのWeekly MEMOの中から「ENTER MRBEAST」という回の記事を2回に分けてご紹介していきます。
この記事では小売業界の展望をクリエイターエコノミーとの融合と合わせて紹介されています。

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全ての業界はデジタルファーストのリセットの時期を迎えています。コロナウイルスの影響で多くの業種、業態に変化が求められていることは周知の事実ですが、このような変化を強いられる状況になったからこそ、その変化には加速されています。

 例えば、ショッピングモールの人通りは、コロナ以前に比べると劇的に減っています。また、小売業者やデパートはCMなどのメディアの注目の大部分を集めていましたが、その宣伝費用を捻出するために、多くの商業用のキッチンやダイニングルームや、そこで働く労働者が雇用の喪失に苦しんでいます。日本での外出自粛や時短営業の影響と同じように、世界的にも多くのレストランは倒産の危機に瀕しています。コロナウイルスが本格化する前の2019年のうちに、新しい概念が実証研究の結果に基づいて形になり始めていました。その実験をよりよく理解するためにWeb smithさんは第一人者の方への取材を行っています。

 アメリカの女性実業家であるKat coleさんにフードサービスの内情を理解するため、電話をしたところアポイントを取ることができました。ColeさんはFocus Brandsにおいて社長とCOOとして、10年の間多くの成功と革新をもたらしたののちに退職されている女性です。このFocus Brandsとはアメリカのショッピングモールにおいて、多くの人が気づかないうちに何千回も通り過ぎているような備品の会社の親会社だそうですので、この話題をインタビューするには彼女ほど経験と知識が豊富なエグゼクティブはなかなかいない、という選択のようです。

 ColeさんはFocus Brandsという年商数十億円の会社を率いる中で、店舗配置と顧客が歩き回ることがいかに大きな影響を与えるかを理解しています。Coleさんはパンデミック以前に比べて顧客の人通りが劇的に減ったにも関わらず、彼女の業界である小売業界の将来性について驚くほど楽観的な予想をしています。分散型ゴーストキッチンであるNextbiteやVirtual dining concepts(VDC)のようなサービスのコンセプトはカジュアルダイニング業界において革命をもたらしましたが、このビジネスは決して新しいものではありません。

 例えば、早くも2016年にはUberEatsが生産能力が余っているレストランの収益を向上させることを目的にバーチャルキッチンをテストしていました。また、今日においてはアメリカ全土では5000以上のバーチャルブランドがUberEats上に存在しています。早い段階で有名なカジュアルチェーンとの提携を行い、より多くの顧客にそのチェーンのリブランディングを行い、売り上げを向上させることを目的にUberEatsアプリ内でのコンセプトのテストを行っていました。また、このテストは成功し、Eコマースが人材と過剰な生産能力と掛け合わせた時にバーチャル空間におけるレストランという新しい業種が誕生しました。今日においてこの業界はGrubHubやDoorDash、(最近Uberに買収された)Postmatesなども進出しており、進化の真っ只中にいる業界です。

以下が、Today.comにてこの話題が取り上げられた際の書き出しです。

ゴーストキッチン、ダークキッチン、バーチャルキッチン、クラウドキッチン、何と呼ばれようと、どこにでも出現していて、その数は米国では1,500に上ると推定されています。
Ghost kitchen, dark kitchen, virtual kitchen, cloud kitchen, whatever you call them, they’re popping up everywhere, with estimates placing the number at 1,500 in the United States.
https://www.today.com/food/are-ghost-kitchens-future-restaurant-industry-t202678より

 バーチャルキッチンとゴーストキッチン、ダークキッチン、クラウドキッチンは、すべて互換性があるわけではありません。ここでいう「ゴースト」施設とは、基本的にはコミッショナリーキッチンや、レストランがサテライトロケーションへの配送用に食品を生産する施設のことを指しています。元UberのCEOであるトラビス・カラニック氏は、自身の会社であるCloudKitchensを通じて不動産を取得し、食品生産施設に変換している。DoorDash、UberEats、Postmatesなどのプラットフォームは、彼らが取得した食品生産施設などの物理的なインフラの上に構築された多くのブランドを販売している。実際にCloudKitchensは最近、ゴールドマン・サックスとサウジアラビアの政府系ファンドから4億ドルの資金を調達し、これらの不動産取得のための資金調達を行っています。

 Robert Earl’s Virtual Dining Concepts のような企業は、既存のレストランと提携して余剰キャパシティを収益化しています。そして、モールの複合施設にある、ウィンドーショッピングをする人の人通りに依存している多くのレストランのように、その数はかなり多く存在しています。EarlはVDC(Virtual dining concepts)のオーナーだけではありません。Buca Di Beppo, Mixology, and Planet Hollywoodなどのカジュアル・ダイニング・チェーンにも出資している。2020年6月、Earlの最新の買収は注目を集めた。BravoとBrioの所有グループは、そのわずか3ヶ月前に、すでに失速している事業にコロナウイルスの影響でさらに業績が悪化し、破産を申請した。そのように考えると、Earlは別のビジョンを持っているように見ることができる。

Buca di Beppo、Earl of Sandwich、Earl of Sandwichの親会社であるEarl Enterprisesは、FoodFirstが破産申請をして以来、4000人の従業員が「宙ぶらりん」になっていたBravo Cucina ItalianとBrio Tuscan Grille restaurantsの買収を確認したと、Earl Enterprisesのロバート・アール会長が木曜日に語った。

Earl Enterprises, the parent company of Buca di Beppo, Earl of Sandwich and Planet Hollywood, has confirmed the purchase of Bravo Cucina Italian and Brio Tuscan Grille restaurants in a deal that will bring back 4,000 employees left in “limbo” since FoodFirst filed for bankruptcy, Robert Earl, chairman of Earl Enterprises, said Thursday. 

https://www.nrn.com/casual-dining/earl-enterprises-buys-bravo-cucina-italian-and-brio-tuscan-grille-restaurantsより

 Earlがキャパシティを獲得したのは、Uber創業者のトラビス・カラニック氏がCloudKitchensが食品生産施設を構築するために不動産を獲得したのとほぼ同じ方法です。しかし、Easrのハイブリッドフォーマットでは、両方の食品生産方式を達成することが可能です。Virtual Dining Conceptsは、このコンセプトに賛同する一連のレストランに高利益率のビジネスを提供している。彼らがパンデミックを乗り切れば、伝統的な店舗での顧客とオンラインの顧客に一度にサービスを提供が可能になるかもしれない。これは、デリバリーを行う他のレストランと変わらない。NextbiteやVDCのような組織が構築しているものは、オンデマンドフードプラットフォームのOlo主導のラストマイル・デリバリー・ネットワークの上に重要なレイヤーを追加している。

 Olo のような企業は、レストランとその注文システム、そしてオンデマンドのエコシステムの間のインターフェース(接点)を提供しています。カジュアルダイニングの過剰なキャパシティと新たな需要の必要性から、有名人主導のバーチャルダイニングは、苦境に立たされている業界の新たな展望として浮上してきました。これはうまくいく可能性があります。

Earl Enterprisesの子会社であるVirtual Dining Conceptsは、来年中に20のセレブと20の消費者ブランドのデリバリー・ポートフォリオにリーチすることを目標としている。この流行は、ターゲットを絞ったソーシャルメディア広告とデリバリー・プラットフォームの普及と相まって、新しいコンセプトによって余剰したキッチンのキャパシティを満たすための流れを作り出しています。

Within the next year, Virtual Dining Concepts, a subsidiary of Earl Enterprises has a goal of reaching 20 celebrity and 20 consumer brands in its delivery portfolio. The pandemic, combined with targeted social media advertising and the omnipresence of delivery platforms have brewed the perfect storm to fill a massive supply of kitchen capacity with these new concepts. 
https://www.hngry.tv/articles/celebrity-virtual-brands-create-boon-for-battered-restaurant-industry/より

 経済学的には、各販売の粗利益の60%近くを稼ぐことができるレストランの所有者グループが有利とされている。広告として販売のためにアテンションを集める有名人は、彼らがほとんど関与していない販売のために25%もの利益を得ることができます。そのように考えると、これは素晴らしいシステムとなっている。そして最近では、YouTubeのクリエイターとのパートナーシップのおかげで、不振に陥っている外食産業の小売業者向けに人気の選択肢になってきています。

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前半部分はこれで終わりです。
後半はまた明日更新していきますので、お楽しみに…!!!

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