より消費者から選ばれるブランドになるためにはどのようなブランド構築を行い、消費者との関係性を築いていくべきなのでしょうか。今回はそのような問いに対して、Alex Garciaさんのツイートから紐解いていきます。
最近、海外のマーケターのツイートを見ていると、自分へのリプライを行う形で、あるトピックについて解説したツイートが多いように感じます。今回の記事もそのようなツイートをもとに作成しております。
Alexさんのツイートはテックやメディア系に興味のある方にはとても面白い内容です!こちらのアカウントになりますので、ぜひフォローしてみてください!
では、ここから今回の記事のスタートです!!
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今日のブランドが氾濫している世界において、ブランドが認知されているだけでは十分ではありません。
日々、ブランドはより印象的であることを求めて戦っており、実際に消費者も印象を求めています。よって、差別化のためには、ブランドは親和性にもっとフォーカスする必要があるのです。
その結果、スーパーファンを生み、ブランドをスケールすることができます。今回は、どのようにそれらを実現するこのかを解説し、その例をご紹介します。
まず最初に、ブランド認知について定義したいと思います。
ブランド認知とは、消費者がブランドの特徴的な品質とやイメージをどの程度知っているか、ということによって定義されます。
つまり、誰がどのぐらいあなたのブランドを知っているのか、ということです。
印象(Impression)は感銘(Impressed)を意味するものではありません。ブランドは消費者に感動してもらいたいのです。
ここで、ブランドへの親和性(Brand Affinity)が登場します。ブランドへの親和性はブランドへの支持(Brand advocacy)によってもたらされます。「ブランドへの支持=感銘」と置き換えることができます。
つまり、ブランド認知が「あなたのブランドを知っている」ということであれば、ブランド支持はあなたのブランドを好きになってくれる人がいる、ということです。
Brand Affinityは磁石のようなものと考えることもできます。
あなたはどうやってBrand affinity(ブランドへの支持)を作り出すのか?
一貫性があり、見る価値のある、エピソード型のコンテンツが有効です。
この類のコンテンツは、消費者をブランドに何度も足を運ばせることができ、その過程で繋がりや関係性を深めることができます。これらはWistiaの「Binge-Worthy」というコンテンツ作成の原則です。
- あなたのビジネスにしか作り出せない独創的なコンセプトをベースにしていること
- 製品やサービスではなく、決められたテーマを追求することが目的であること
- 意図的で一貫性のあるリリーススケジュールとブランディング
- 1つのテーマやストーリーを十分に表現できるように、10~15分以上の長さがあること
では、実世界においての使用例を見てましょう。
これらを完璧に実行している3つのブランドをご紹介します。
①Laugh Out Loud Productions – Cold as Balls
②Complex – Hot Ones
(Youtubeのシリーズで、司会者のSean Evansが辛い手羽先の盛り合わせを食べながら有名人にインタビューしていくというものw)
③The Hustle – Daily Email & Sunday Story
それぞれがどのようにBrand Affinityを作り出しているのでしょうか、?
Cold As Balls
Cold As Ballsは2つの意味で天才的な番組です。1つ目はアメリカの俳優であり、コメディアンのKevin Hartのプロダクションが「Laugh Out Loud」がこの番組をプロデュースしていることです。
2つ目には、デオドラントブランドのOld Spiceがこの番組のスポンサーを繰り返し務めており、エピソードの中に製品を配置し、間接的に広告を打っていることです。
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まずは、「Laugh Out Loud Productions」の凄さについて、、
ストーリーのリリース後、「Cold As Balls」はわずか6話で1億回以上の再生回数を突破しました。
これがきっかけとなり、以下の事象が起きました。
– LOLネットワークはシーズン1の後、30万以上のYouTuubeの登録者を獲得しました(今では150万人以上になっています)
– 300万以上のソーシャルエンゲージメント
– 2億5000万回以上のメディアインプレッション
これらを獲得することに成功したのです。
ツイート主のAlexさんの1番のお気に入りはOld Spiceのスポンサーシップだそうです。
Old Spiceの製品で飾られたロッカールームと、Kevin Hartの恥知らずな広告に全ての人々が釘つけになりるのです。
そしてその結果Old Spiceの場合、
– デジタルエンゲージメントの86%増加
– 検索ランキングの急上昇
– 売上高の急増
Complex – Hot Ones
Hot Onesは2015年に初めて発売されて以来、
- 約1,000万人の登録者
- 総再生回数20億回以上
- 1日平均170万回の視聴がある
- 毎年700万ドル以上の収益を上げている
最も優れているのは、彼らの収益の85%が広告から来ていないことです。
First We Feastの創業者であるクリス・ショーンバーガーは、「コアとなるIPを持つことで、多くの真の収益源を生み出すことができます」と語っています。
彼らの収益の大部分は、次のような独自のホットソースの販売によるものです。(下の写真右側の3つのソース)
- The Last Dab Reduxx
- Los Calientes
- The Classic
The Hustle
The Hustleではこれを2つのパートに分けて行っています。ビジネスや技術関連のニュースをマイクロストーリーにまとめたデイリーメール(月~金)、そして日曜日には、何かのテーマについて深掘りされた長めの記事が配信されます。
これにより、The Hustleでは170万人以上の視聴者を獲得しています。
The Hustleは4年間かけて熱心な読者を獲得した後、プレミアム商品であるTrendsを発売しました。Trendsは年間数百万ドルの収益を上げており、コンテンツを熱心に消費する既存の読者をバックエンドとして構築されました。ここでも親和性(Affinity)が必要になります。そしてその後に製品です。
これらのブランドがどのようにしてBrand Affinityを築いていったのか、その共通点を見てみましょう。
- 製品ではなく、テーマに焦点を当てていること
- 一貫したアウトプットとブランディング
- 長編コンテンツ
長年にわたり、期待を高め、関係性を高めるコンテンツを制作し、毎回期待を超える素晴らしコンテンツを提供してくれました。これがBrand Affinityにつながるのです。
その結果、人々はブランドを愛し、その結果として製品を購入したいと思うようになるのです。
もちろん、そのようなコンテンツを作るためには、先に上げている4つの原則が重要です。
- あなたのビジネスにしか作り出せない独創的なコンセプトをベースにしていること
- 製品やサービスではなく、決められたテーマを追求することが目的であること
- 意図的で一貫性のあるリリーススケジュールとブランディング
- 1つのテーマやストーリーを十分に表現できるように、10~15分以上の長さがあること
もしあなたが、実際に役に立つマーケティング活動を分析するのが好きなのであれば、Alexさんをフォローしてみてください。Alexさんはただのマーケティングオタクで、皆さんのような他のマーケティングオタクたちを助けてくれます。
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今回の記事はここまでとなります。
Brand Affinityを創り出すことはファンを創り出すとも言えるのかもしれません。あなたがパソコンを買う場合、パソコンが欲しいのか、Macbookが欲しいのか。それによって選ばれやすさ、リピートされやすさは変わってきます。
私たちの周りにあるサービス・製品限らず、ブランドを認知されるだけではなく、消費者との親和性を持つブランドはコンテンツ作成の原則を確かに守っています。あなたがマーケターとしてより費者から愛されるブランドを創りたいのであれば、まずはこの原則を理解し、実行する必要があります。
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